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節約・家計

お金の置き場所は『使う時期』で3つに分ける|金利のある世界での整理

「預金にも金利がつくようになった」というニュースを見るたびに、いまの普通預金のままでいいのか、なんだか落ち着かない。かといって、では何を買えばいいのかは分からない。そんなふうに感じている方は多いと思います。私もその一人でした。

この記事は、特定の商品をすすめるものではありません。「お金をどこに置くか」を考える前に、その一歩手前にある「いつ使うお金なのか」で分ける、という順番の話です。

※本記事は2026年9月時点で財務省や金融庁の公開情報を確認して整理したものです。金利の数字はその時点の募集条件で、今後どう動くかを予想するものではありません。特定の金融商品の購入をすすめるものではありません。投資は自己責任でお願いします。


知恵袋を見ていると、「商品が選べない」ではなく「分けられていない」

Q&Aサイトのお金の相談を見ていると、質問の形はだいたい似ています。「まとまったお金がある。定期預金か、国債か、投資信託か、どれがいいですか」というものです。

回答も商品の比較で返ってきます。金利が何%、リスクがどう、という具合に。でも、読んでいて引っかかるのは、質問のなかに「そのお金をいつ使う予定か」がほとんど書かれていないことです。

同じ100万円でも、来年の車検で使うお金と、15年後の老後のために置いておくお金では、置き場所の答えはまったく変わります。商品を選べないのではなく、お金を使う時期で分けられていない。そこで止まっていることが多いように見えます。

だから私は、商品より先に「時期」を決めることにしています。時期が決まれば、置き場所はその結果として自然としぼられていきます。


使う時期で3つに分ける

私が使っている分け方は、次の3つです。

使う時期主な置き場所考え方
1年以内に使うお金現金(普通預金)増やすことより、必要なときにすぐ動かせることを優先する
2〜3年後に使うお金現金を軸に、変動金利の個人向け国債も視野に入れるすぐには使わないが、日々値動きする場所には置きたくない
それ以上先のお金オルカン(全世界株のインデックス投信)で運用し、使うときに必要な分だけ取り崩す使うのはずっと先。時間を味方につけられる範囲

先に決めるのは、いちばん左の「使う時期」です。手元のお金を時期ごとに振り分けてから、真ん中の置き場所を考えます。この順番は崩さないようにしています。

(※「オルカン」は、全世界の株式に広く分散して投資するインデックス型の投資信託の通称です。以下も同じ意味で使います。)


なぜ固定ではなく変動か(私の場合)

2〜3年のお金の置き場所として個人向け国債を候補に入れる場合、「変動10年」と「固定5年・固定3年」のどれにするか、という分かれ道があります。

2026年9月の募集分(10月15日発行)の利率は、次のようになっています。

  • 変動10年:年1.95%
  • 固定5年:年2.24%
  • 固定3年:年1.96%

3種類とも、前の月から上がっています。そして、ふだんは満期の長い変動10年のほうが利率は高めなのですが、今回は固定5年が変動10年を上回る、いわゆる金利の逆転が起きています。

数字だけを見れば、固定5年の年2.24%がいちばん有利です。それでも私は、置くとしたら変動を選ぶつもりでいます。理由は一つで、「これから金利が上がるか下がるかを、自分は読める立場にない」と考えているからです。

変動10年は、半年ごとに適用利率が見直されます。世の中の金利が上がれば受け取る率も上がり、下がれば下がります(基準金利に0.66を掛けて決まり、年0.05%の下限があります)。金利が動いても、その動きについていける形になっている。私はこの点を重く見ています。

ただ、これは「固定はありえない」という話ではありません。もし今後、金利が下がっていく局面になれば、高い利率を先に固定した人のほうが有利になります。固定を選ぶのは「これから金利は下がる、少なくとも上がらない」という見立てに賭ける選択で、その見立てが当たれば得をします。私はその賭けをしたくない、というだけのことです。どちらが正解だったかは、後になってからしか分かりません。

変動と固定で受け取る利率の決まり方や、途中でやめたときに差し引かれる金額の仕組みは、別の記事で財務省の情報をもとに整理しています。 👉 個人向け国債の仕組みを調べた|変動と固定の違い、金利の決まり方

なお、個人向け国債の利率は毎月見直されます。この記事の数字は2026年9月募集分のものなので、実際に検討するときは、その月の条件を財務省の個人向け国債のページで確認してみてください。

(※2026年12月募集・2027年1月発行分から、個人向け国債は「個人向け国債プラス」という名称に変わる予定です。財務省のQ&Aでは、これは買える対象が個人に加えて一部の法人などにも広がるもので、商品の中身そのものは変わらない、と説明されています。)


2〜3年のお金に、10年満期の商品を使っていい理由

「変動10年」という名前を見ると、10年間はお金が動かせなくなるように感じます。でも、実際は違います。

個人向け国債は、発行から1年たてば、途中で換金できます。買うのは額面1万円から1万円単位で、換金も1万円単位でできます。途中で換金すると、直前2回分の利子に相当する額 × 0.79685 が差し引かれますが、買ったときに払った金額そのものは減りません。ざっくり「直近1年分くらいの利子を返して、元のお金は戻ってくる」というイメージです。

裏を返すと、動かせない縛りがあるのは最初の1年だけです。だから、

  • 1年以内に使うお金 → この1年の縛りに引っかかるので、個人向け国債は向かない。現金で持つ
  • 2〜3年後に使うお金 → 1年の縛りは越えているので、必要になったときに途中で換金して使える

という整理になります。満期の10年まで持ちきる必要はなく、「2〜3年後に使うかもしれないお金の、当面の置き場所」として使うこともできる、ということです。

もちろん、途中換金で利子が一部減るのが気になるなら、その分は現金のままにしておく、という判断もあります。2〜3年のお金を全額どちらかに寄せる必要はなく、現金と半々くらいで持つ、という置き方でかまわないと思っています。

数年後に使うことがはっきりしているお金の代表格が、教育費です。学資保険・NISA・貯金のどれで備えるかを、わが家の結論として書いています。 👉 教育費、学資保険・NISA・貯金のどれで貯める?わが家の答え


長期は「売らない」ではなく「必要な分だけ売る」

いちばん先のお金、つまり10年より先まで使う予定のないお金は、オルカンで運用しておく、というのが私の方針です。

これまで私は、「暴落しても売らない」と何度も書いてきました。その考えは今も変えていません。ただ、「売らない」と「一生動かさない」は違います。

実際に使うときが来たら、そのとき必要な分だけを部分的に取り崩します。全部を一度に売る必要はありません。NISA(一定の投資額まで、増えた分に税金がかからない制度)で持っている分は、非課税で持てる期間に期限がなく、一部だけの売却もできます。だから「来年使う分」「再来年使う分」と、予定に合わせて少しずつ現金に移していく、という取り崩し方ができます。

長期のお金について先に決めておくのは、「いつ・いくら売るか」ではなく、「使う予定が近づいてきたら、その分だけを現金側に移す」というルールだけで十分だと感じています。

どれくらいの値動きなら自分は耐えられるのか。そこを先に整理しておくと、長期のお金をオルカンに置いておく判断もぶれにくくなります。 👉 枕を高くして眠れていますか?リスク許容度を知れば投資は怖くなくなる


マシマシおやじの実体験|近くで使うお金まで、値動きする場所に置いていた

私は昔、相場が大きく下がったときに、投資から一度完全に降りたことがあります。そして40歳のときに、積立を一から再開しました。

長いあいだ、あのときの失敗は「商品の選び方をまちがえた」せいだと思っていました。でも、あとから振り返ると、原因はそこではありませんでした。近いうちに使う予定のあるお金まで、まとめて値動きする場所に置いていたことが、いちばんの問題でした。

生活のためにいずれ使うお金が混ざっていると、下がったときに「このままでは生活が回らないかもしれない」という不安が先に立ちます。そうなると、上がるまで待つ、という当たり前のことができません。売らなくていいはずのお金まで、一緒に売ってしまいました。

いまの3段階の分け方は、このときの反省から来ています。先に「いつ使うか」で分けておけば、下がって困るお金は最初から値動きする場所に入っていません。だから長期のお金は、下がっても待っていられます。

(余談ですが、私は40歳のときに、変動金利のフルローンで家を買っています。金利が動くものと長く付き合っているのはこのローンで、「先が読めないものに乗るなら、動いてもついていける形にしておく」という感覚は、たぶんここで身につきました。)

お金の置き場所は、家計全体で見ればほんの一部です。貯める・稼ぐ・増やす・守る・使うという「5つの力」をまとめて見直したくなったときに、私が読み直したのが両@リベ大学長(リベラルアーツ大学)の『お金の大学』でした。新NISAに合わせて制度の説明や数字が新しくなった改訂版です。

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読んだ感想と、本とは違う選択をした部分(持ち家など)は、別の記事にまとめています。

旧版もずっと持っている立場で、改訂版を読み直した感想です。学資保険を調べていて両学長にたどり着いた経緯も書いています。 👉 『改訂版 お金の大学』の感想|学資保険を調べていた我が家の家計が動き出したきっかけ


まとめ

金利のある世界での「お金の置き場所」は、商品を先に選ぶよりも、使う時期で分けるほうが決めやすい、というのがこの記事で言いたかったことです。

  • 1年以内に使うお金は、現金(普通預金)。すぐ動かせることを優先する
  • 2〜3年後に使うお金は、現金を軸に、変動金利の個人向け国債も候補に入れる。1年の縛りを越えていれば途中で換金して使える
  • それ以上先のお金は、オルカンで運用し、使うときに必要な分だけ取り崩す
  • 固定か変動かは、金利の先を当てにいくかどうかの選択。私は当てにいかない側で変動を選びますが、金利が下がる局面では固定が有利になります
  • 商品より先に「いつ使うお金か」を決める。この順番を崩さない

まず手を動かすなら、いま「なんとなく置いてあるお金」を、1年以内・2〜3年・それ以上の3つの箱に振り分けてみるところからだと思います。箱が分かれれば、置き場所の答えは半分見えてきます。

40代がNISAやインデックス投資を、どの順番で何から考えればいいかは、こちらに全部まとめています。 👉 40代からの新NISAロードマップ|投資8年のおやじが順番を全部まとめた

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※本記事は2026年9月時点で公開されている情報をもとにした一般的な整理であり、特定の金融商品の売買や保有をすすめるものではありません。個人向け国債の利率は毎月見直され、記事中の数字は2026年9月募集分のものです。制度の内容は今後変更されることがあります。投資は元本が保証されるものではなく、損失が出る可能性もあります。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。

管理人

管理人

資産マシマシおやじ

都内会社員・48歳

  • 📅 40歳から投資スタート(投資歴8年)
  • 👨‍👩‍👧‍👦 子供2人(8歳・5歳)・住宅ローンあり
  • 💰 世帯年収:約650万円
  • 📊 投資手法:NISA・高配当株
  • 🏄 趣味:サーフィン・ラーメン食べ歩き
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