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NISA・積立投資

NISAは売っても枠が復活|買った値段・翌年・年間枠の3ルール図解

「NISAで売ると、非課税の枠がもったいない」——そう思っていませんか。

実はこれ、半分は誤解です。新NISAは、売却すると翌年に非課税枠が復活する制度になっています。「使ったら終わり」ではなく、「使って、また育てる」ことができる仕組みなんです。

私自身、この制度を知ったばかりの頃は「売った金額のぶん、そのまま枠が戻るんだろう」と勘違いしそうになったことがあります。実際には、そう単純な話ではありません。今日は、枠の復活についてよくある2つの勘違いを、図解で整理していきます。


結論:覚えるのはこの3点だけ

先に結論から書きます。NISAの非課税枠復活について、覚えておくべきポイントはこの3つです。

  1. 復活するのは「買った時の金額」ぶん——売った時の金額(時価)ではありません
  2. 復活するのは「翌年」から——売った年のうちには使えません
  3. 復活しても、その年に使えるのは「年間投資枠」の範囲内——復活枠がどれだけ大きくても、一年に投資できる上限は変わりません

この3点さえ押さえておけば、「売ったら枠がどうなるか」で迷うことはなくなります。以下、それぞれ詳しく見ていきましょう。

※本記事の内容は2026年7月時点の制度に基づいています。制度は変わる可能性があるため、最新情報は金融庁・お使いの証券会社の公式情報でご確認ください。


仕組みの解説:生涯枠1,800万円と年間枠360万円の関係

新NISAには、2種類の「枠」があります。

  • 生涯非課税保有限度額:1,800万円(このうち成長投資枠として使えるのは1,200万円まで)
  • 年間投資枠:つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円=合計360万円(1年間に投資できる上限)

生涯枠1,800万円は、いわば「一生かけて非課税で持てる金額の総枠」です。一方、年間投資枠360万円は「1年間に新しく投資できる金額の上限」で、こちらは毎年リセットされます。

そして、保有している商品を売却すると、生涯非課税保有限度額のうち、売った商品の分だけ「空き」ができます。この空きを、翌年以降にまた投資に使えるようになる——これが「枠の復活」です。

金融庁の公式サイトにも、次のように明記されています。

「当該商品の簿価分の非課税枠を翌年以降に再利用できることとなります」(金融庁 NISA特設ウェブサイトより

戻ってくるのは「買ったときの金額」の分です(これを正式には「簿価(ぼか)」と呼びます)。ポイントは「買ったときの金額」ぶん、「翌年以降」という2つの言葉です。この2つが、多くの人が勘違いしやすいポイントでもあります。


具体例:Aさんのケースで計算してみる

言葉だけだと分かりにくいので、具体例で見てみましょう。40代会社員のAさんの一般的なケースです。

Aさんは新NISAで100万円分の投資信託を購入しました(買った金額100万円)。

数年後、値上がりして評価額が150万円になったところで、Aさんはこの投資信託を全額売却しました。

100万円で購入した投資信託が150万円に値上がりして売却された場合、復活する非課税枠は売却額の150万円ではなく購入時の金額100万円である図解

ここでよくある誤解が、「150万円売ったんだから、150万円ぶん枠が戻るはず」という考え方です。これは誤りです。

正しくは、復活するのは購入時の金額である100万円ぶんです。値上がりして得た50万円の利益部分は、枠の計算には関係ありません。

逆に、値下がりして売った場合も同じ考え方です。100万円で買った商品が80万円に値下がりして売却したとしても、復活するのは売却額の80万円ではなく、購入時の金額である100万円ぶんです。評価額が上がっても下がっても、復活する枠の基準は「買った時の金額」で変わりません。

いつ使えるようになるのか

そして、この復活した100万円の枠は、売却した年のうちには使えません。

NISAの非課税枠が復活するタイミングは売却した年ではなく翌年からであることを示すタイムライン図

売却した年の翌年になって、初めてこの100万円の枠を使って新たに投資できるようになります。「今年売ったから、今年中にもう一度買い直そう」とはいかない点に注意が必要です。

復活枠が大きくても、年間の上限は変わらない

もう一つ、見落としがちなポイントがあります。仮に、Aさんがもっと大きな金額(例えば買った金額で300万円分)を売却して、翌年に300万円ぶんの枠が復活したとしましょう。

復活した非課税枠が年間投資枠360万円より大きくても、その年に実際に投資できる金額は年間投資枠の上限までであることを示すじょうご型の図解

この場合でも、その年に実際に投資できる金額は、年間投資枠である360万円(つみたて120万円+成長240万円)が上限です。復活した枠がどれだけ大きくても、1年間に通せる金額の「入り口」は変わらないということです。

生涯枠1,800万円を使い切っている人でも、こうして枠を売って復活させれば、また非課税で投資を再開できます。これが新NISAの「枠の再利用」という仕組みです。

学費や住宅の頭金など、ライフイベントで一時的にまとまったお金が必要になり、NISAを取り崩したとしても、その枠は消えてなくなるわけではありません。翌年以降、また非課税で積み立てを再開できる——これは、思っている以上に安心材料になるはずです。

「そもそも、いつ・どう取り崩すか」を考えたい方は、こちらの記事もどうぞ。

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注意点:勘違いしやすいポイント・制度の限界

最後に、この記事を読むうえで気をつけてほしい点をまとめておきます。

この記事の内容は2026年7月時点の制度です。 NISAの制度は過去にも改正されてきた経緯があり、今後も変更される可能性があります。最新の制度内容は、金融庁の公式サイトやお使いの証券会社の案内で必ずご確認ください。

枠の復活の仕組みは、新NISA(2024年以降の制度)のものです。 旧NISA(一般NISA・つみたてNISA)やジュニアNISAで保有していた商品には、この「売却による枠の復活」という仕組みは適用されません。

年間投資枠の壁は、売却してもリセットされません。 その年にすでに年間投資枠を使い切っていた場合、同じ年のうちに売却しても、その年の年間投資枠が増えるわけではない点にも注意してください。

そして、この記事は頻繁な売買を勧めるものではありません。 「枠が復活するから、値上がりしたらどんどん売って買い直そう」という発想は、売買のたびに手間もタイミングのリスクも生じます。あくまで「学費や住宅資金など、必要な時に取り崩しても、非課税というメリットが完全に失われるわけではない」という、安心材料として捉えていただければと思います。

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まとめ:「売る=終わり」ではない

NISAで売却すると、非課税枠が「もったいなく」失われるわけではありません。売却した商品の買った金額の分だけ、翌年以降に枠が復活し、年間投資枠の範囲内でまた投資に使うことができます。

ただし、次の2点を勘違いすると、計算を間違えてしまいます。

  • 復活するのは売った金額(時価)ではなく、買った金額
  • 復活するのは売った年ではなく、翌年から

NISAは「使ったら終わり」の制度ではなく、「使いながら、また育てられる」制度です。学費や住宅資金など、ライフイベントでまとまったお金が必要になっても、非課税というメリットを長く付き合っていけると思うと、少し気持ちが楽になるのではないでしょうか。


※本記事は情報提供を目的としており、特定の投資商品の購入や売却を推奨するものではありません。制度内容は2026年7月時点のものであり、今後変更される可能性があります。最新情報は金融庁の公式サイトやお使いの証券会社で必ずご確認ください。投資は自己責任でお願いします。

管理人

管理人

資産マシマシおやじ

都内会社員・48歳

  • 📅 40歳から投資スタート(投資歴8年)
  • 👨‍👩‍👧‍👦 子供2人(8歳・5歳)・住宅ローンあり
  • 💰 世帯年収:約650万円
  • 📊 投資手法:NISA・高配当株
  • 🏄 趣味:サーフィン・ラーメン食べ歩き
詳しいプロフィール →