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NISA・積立投資

NISAで含み損が出たら売るべき?【リーマンショックで個別株を売却した経験から考える】

「NISAを始めたばかりなのに、もう含み損。これって売ったほうがいいの?」

2026年春の下落で、口座を開くたびにマイナスの数字が目に入って、夜も落ち着かない。そんな方が今とても多いと思います。

先に、私の正直な結論を言います。

売らなくていいです。むしろ、今売るのが一番もったいない選択です。

なぜそう言い切れるのか。過去のデータと、私自身が暴落を乗り越えてきた実体験で、ひとつずつ丁寧にお話しします。

※この記事は過去のデータと個人の経験をお話しするものです。将来を保証するものではなく、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。


含み損に耐えられなかった話

正直に言うと、私は含み損に耐えられなかった経験があります。

リーマンショックのとき、当時保有していた個別株の値下がりが続き、気づけば買った値段の半分ほどになっていました。株価を確認するたびに評価額が減っていくのを見て、正直かなり怖かったです。「このまま持っていて大丈夫なのか」という不安が頭から離れず、最終的に売却しました。

当時の私は、長期投資の考え方も、過去の暴落がどう回復してきたかというデータも、今ほど知りませんでした。持っていた情報と、そのときの自分の状態で判断すれば、あの売却は当時の自分にとって出せる精一杯の判断だったと思っています。今こうして振り返りの記事を書けるのは、後から結果を知っているからで、渦中にいた当時の自分に対して「あのとき売らなければよかったのに」と結果論で言うのは、フェアではないと感じています。

売った後は、しばらく相場から距離を置きました。次に投資を再開するまで、実際には8年ほどかかっています。投資そのものを避けていたというより、「また同じ思いをするのが怖い」という気持ちが、単純に整理できなかったのだと思います。40歳になったタイミングで、老後や教育費のことを考え始めたのをきっかけに、あらためて投資を再開しました。

自分がどのくらいの含み損なら耐えられるか、というリスク許容度の考え方は、こちらの記事にまとめています。

リーマンで売った私がトランプショックで売らなかった理由|リスク許容度

なお、含み損とは逆に、含み益が増えすぎて落ち着かないという声もあります。この記事は下落側の話が中心ですが、上昇局面での不安については、こちらの記事でまとめています。

増えているのに眠れない。含み益が怖くなったときに考えたいこと

この経験があるからこそ、「含み損が出たら売るべきか」という問いに、きれいごとだけでは答えられないと思っています。データの上では持ち続けた方がよかったケースが多いのは事実です。それでも、含み損を見て怖くなる気持ちそのものは、私自身が身をもって経験しているので、頭ごなしに否定はできません。ここから先は、その前提のうえで、データと考え方を整理していきます。


まず、深呼吸してください

含み損を見て不安になるのは、まったく異常なことではありません。むしろごく普通の心理です。

人間の脳は、「得をする喜び」よりも「損をする痛み」を2倍以上強く感じるようにできている、と言われています。だから、同じ10万円でも「増えた10万円」より「減った10万円」のほうが、ずっと心に刺さるのです。

つまり、あなたが今「売って楽になりたい」と感じているのは、性格が弱いからでも、投資に向いていないからでもありません。人間なら誰でもそう感じるように脳ができているだけです。

だからこそ、まずは一度深呼吸してください。

そして、行動を起こす前に、この記事を最後まで読んでみてください。読み終わるころには、たぶん少し気持ちが落ち着いているはずです。


含み損とは何か?「まだ確定していない損」です

最初に、言葉の意味をはっきりさせておきましょう。

含み損(ふくみぞん)とは、「持っている商品の値段が買ったときより下がっているけれど、まだ売っていない状態」のことです。

ここで一番大事なのは、次の一点です。

売らない限り、損は確定しません。

たとえば、あなたが100万円で買った投資信託が、今80万円に値下がりしているとします。画面には「-20万円」と赤い数字が出ています。

でも、この20万円はまだ「紙の上の損」です。あなたが売らない限り、1円も失っていません。値段が戻れば、マイナスも消えます。

逆に、ここで売ってしまうと——

その瞬間に、20万円の損が「本物の損」として確定します。

これが、「下がったときに売る」のが一番もったいない理由です。せっかく「まだ損していない状態」だったのに、わざわざ自分の手で損を確定させてしまうわけです。

含み損は、嵐の中にいるようなものです。じっと待っていれば嵐は過ぎていきます。でも、嵐の真っ最中に外へ飛び出して売ってしまうと、そこで本当にずぶ濡れになる。そんなイメージです。


過去の暴落は、すべて回復してきました

「そうは言っても、本当に戻るの?」という不安が一番大きいと思います。

ここで、過去のデータを見てみましょう。アメリカの代表的な株価指数「S&P500」(アメリカの主要500社の詰め合わせ)の、大きな暴落とその後を振り返ります。

リーマンショック(2008年)

  • 2007年の高値から2009年の底まで、約1年半でおよそ半分(-50%以上)まで下落しました。
  • 「もう株式投資は終わりだ」と多くの人が逃げ出しました。
  • しかし、そこから回復し、約4年で元の高値に戻りました。
  • そして、その後は何倍にも成長しています。

コロナショック(2020年)

  • 2020年2月から3月にかけて、わずか1か月ほどで約3割(-34%)急落しました。
  • スピードが速すぎて、世界中がパニックになりました。
  • ところが回復も速く、半年ほどで元の高値を取り戻しました。

歴史を振り返ると、暴落は何度も起きています。ITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショック。そのたびに「今度こそダメだ」と言われました。

それでも、世界の経済全体は時間をかけて成長し、株価も回復してきました。

これは「絶対に回復する」という保証ではありません。未来は誰にも分かりません。でも、過去のすべての暴落で、慌てずに持ち続けた人が報われてきた——これは事実として知っておく価値があります。


暴落で「売った人」と「持ち続けた人」の差

ここで、コロナショックを例に、2人の行動を比べてみましょう。どちらも100万円分の投資信託を持っていたとします。

Aさん:怖くなって底値で売った人

  • 3月の急落で「これ以上減るのが怖い」と、66万円(-34%)で売却。
  • その瞬間に34万円の損が確定。
  • その後、株価は半年で元に戻りましたが、Aさんはもう持っていないので、回復の恩恵をまったく受けられませんでした。
  • 「あのとき売らなければ……」という後悔だけが残りました。

Bさん:怖かったけど、何もせず持ち続けた人

  • 同じく66万円まで下がり、画面の赤い数字に毎日ヒヤヒヤしました。
  • でも、「売らなければ損は確定しない」と自分に言い聞かせ、何もしませんでした。
  • 半年後、株価は回復し、評価額は100万円に戻りました。
  • 損も得もなし。ただ持っていただけで、嵐を無傷でやり過ごしました。

たった1つ、「売るか・売らないか」の違いだけで、結果がここまで変わります。

しかも、もしBさんが下落中も毎月コツコツ積立を続けていたら——次の章で説明するとおり、むしろ得をしていた可能性が高いのです。


むしろ下落時は「安く買えるチャンス」です

ここが、多くの初心者が見落としているポイントです。

毎月決まった金額を積み立てている人にとって、下落は「バーゲンセール」です。

なぜでしょうか。少し具体的に考えてみます。

毎月1万円ずつ投資信託を買っているとします。投資信託は「口数(くちすう)」という単位で買えます。値段が高いときは少ししか買えませんが、値段が安いときは同じ1万円でたくさんの口数が買えます。

  • 1口100円のとき:1万円で 100口 買える
  • 1口50円に値下がりしたとき:1万円で 200口 買える

つまり、暴落しているときほど、同じお金でたくさん仕込めるわけです。

そして将来、値段が戻ったとき、安いときにたくさん買った口数がぐっと効いてきます。

このように「毎月決まった金額を、高いときも安いときも淡々と買い続ける」やり方を、ドルコスト平均法といいます。

ドルコスト平均法=決まった金額を定期的に買い続けることで、買う値段を自然にならす方法。高値づかみを防ぎ、安いときに多く買えるのが強みです。

だから、積立投資をしている人にとって、含み損が出ている今は「不安な時期」であると同時に、「将来のために安く仕込めている時期」でもあるのです。


マシマシおやじの実体験──暴落を乗り越えて含み益1,000万円

ここまでデータの話をしてきましたが、私自身の体験も少しだけお話しします。

私は投資を始めて8年目になります。2025年のいわゆる「トランプショック」のときには、新NISAに一括投資した直後に評価額がマイナス100万円を超えるところまで沈みました。それでも売らずに持ち続けた結果、今はわが家の資産で含み益が1,000万円を超えるところまで来ています。

暴落のさなかに「売るか、持ち続けるか」をどう考えたかは、こちらの記事で詳しく書いています。

暴落で売る前に、考えたい3つのこと

特別な才能があったわけではありません。やったことは、「売らずに、積立を続けただけ」です。


それでも不安な人がやるべき3つのこと

「理屈は分かったけど、それでも不安……」という方へ。気持ちを楽にするために、今日からできる3つのことをお伝えします。

① 評価額を毎日見ない

不安の最大の原因は、マイナスの数字を毎日見てしまうことです。

見れば見るほど、心が削られます。アプリの通知を切って、口座を開く回数を「月に1回」くらいに減らしてみてください。それだけで驚くほど気持ちが楽になります。長期投資は、ほったらかしているくらいがちょうどいいのです。

② 積立設定を確認して、あとは放置する

毎月いくら、何を買う設定になっているか、一度だけ確認しましょう。

設定さえ正しければ、あとはやることはありません。下落している今も、自動でコツコツ「安く」買い続けてくれています。むしろ何もしないことが、立派な行動です。

③ 生活防衛資金(生活費の半年分)があるか確認する

これは精神安定剤として、とても大切です。

生活防衛資金=病気や失業など、いざというときのために、投資とは別に取っておく現金のこと。目安は「生活費の半年分」です。

このお金が手元にあれば、「最悪、暴落中に株を売らなくても生活できる」と思えます。すると、含み損が出ても落ち着いて待てます。逆に、生活費まで全部投資に回していると、いざというとき狼狽売りしやすくなります。


まとめ──「売らないこと」が最大の戦略

最後に、今日の内容をまとめます。

  • 含み損は「まだ確定していない損」。売らなければ損にならない。
  • 過去の暴落(リーマン・コロナなど)は、時間をかけてすべて回復してきた。
  • 暴落で売った人は損を確定させ、持ち続けた人は嵐をやり過ごした。
  • 積立投資をしている人にとって、下落は「安く仕込めるチャンス」。
  • 不安なときは「見ない・放置する・生活防衛資金を確認する」の3つ。

投資の王道は、昔からずっと変わりません。長期・分散・積立。この3つに立ち返れば大丈夫です。

含み損の今は、つらい時期かもしれません。でも、後から振り返ると「あのとき売らなくて本当によかった」と思える可能性が高い時期でもあります。

どうか、深呼吸して、淡々と続けてください。

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※投資は元本保証ではなく、損失が出る可能性もあります。最終的な判断はご自身の責任で、無理のない金額から始めてください。

管理人

管理人

資産マシマシおやじ

都内会社員・49歳

  • 📅 40歳から資産形成を再スタート(投資歴9年)
  • 👨‍👩‍👧‍👦 子供2人(8歳・5歳)・住宅ローンあり
  • 💰 世帯年収:約650万円
  • 📊 投資手法:NISA・高配当株
  • 🏄 趣味:ラーメン食べ歩き
詳しいプロフィール →