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NISA・積立投資

年の途中からNISAを始めて「枠が余る」あなたへ。焦って埋める前に確認したい3つのこと

「今年からNISA(ニーサ、投資で増えたお金に税金がかからない制度)の積立を始めたのに、このままだと年末までに枠を使いきれない」——秋が近づくと、そう感じる方が増えてきます。

その気持ち、よく分かります。私も同じように焦った経験があります。

※この記事は、積立額をいくらにすべきかを断定するものではありません。制度の仕組みを整理したうえで、ご自身で判断するための材料をお伝えします。


年の途中から始めると、誰でも一度は「枠が余る」につまずきます

NISAは1月から12月までの1年間で使える金額が決まっています。だから、たとえば夏や秋になって積立を始めた方は、単純に「月々の金額×残りの月数」では、その年の枠を使いきれません。

実際、ネットの相談掲示板でも「年の途中から積立を始めたので、年末までに一括でお金を足して枠を埋めた方がいいのか、それとも今のままでいいのか迷っている」という相談をよく見かけます。それだけ、多くの人がぶつかる悩みだということです。

結論を先にお伝えすると、この記事でお伝えしたいのは「枠を埋めること」よりも「続けられる金額にすること」の方が大事、ということです。理由を順番にお話しします。


「枠が余る」の正体

まず、焦る前に知っておきたい仕組みがあります。

NISAの年間の枠は、毎年新しく用意されます。今年の枠を使いきれなくても、来年になればまた新しい枠がもらえます。「今年で終わり」ではありません。

ただし、今年使わなかった年間の枠は、来年に繰り越すことはできません。ここは金融庁のNISA特設サイトでも説明されている、確定した仕組みです。「今年の分を、来年多めに使う」ということはできない、という意味です。

一方で、NISAには一生のうちに非課税で持てる金額の上限も、別に決まっています(生涯非課税保有限度額、以下「一生の上限」と呼びます)。この一生の上限は1,800万円で、今年の枠を使わなかったからといって、減ったり消えたりするものではありません。金融庁のサイトでも、この一生の上限そのものは維持される仕組みとして説明されています。

つまり、

  • 「今年だけの話」=毎年もらえる年間の枠。今年使わないと、今年の分は消える
  • 「一生の話」=生涯で使える上限。今年使わなくても、消えない

この2つを分けて考えると、少し気持ちが軽くなるはずです。「今年の枠を使いきれなかった=一生ぶんを損した」わけではありません。あなたが失ったのは、あくまで「今年の枠のうち、使わなかった分」だけです。


焦って積立額を上げた人が、次の年どうなるか

ここで気をつけたいのが、「枠を埋めなきゃ」という焦りから、積立額を一気に引き上げてしまうことです。

年末までに枠を埋めようとして、月々の積立額を大きく上げたとします。その金額は、来年もその次の年も続けられるでしょうか。もし続けられないなら、結局どこかで積立額を元に戻すか、止めることになります。

一番こわいのは、積立を止めたタイミングで、たまたま相場が下がっていた場合です。「増えていないのに、これ以上続けたくない」という気持ちになりやすく、そのまま相場から離れてしまうことがあります。

含み損(買ったときより値段が下がって、今売ると損になっている状態のこと)が出ているときに積立をやめてしまうと、あとになって「あのまま続けていれば」と感じやすいものです。含み損が出ても私が売らずに済んだ理由は、以前の記事に書きました。

含み損が出たとき、私はどう考えて持ち続けたか。実際の数字と一緒に書いています。 👉 NISAで含み損が出たら売るべき?【結論:売らなくていい理由を実体験で語る】

枠を埋めることよりも、来年も再来年も無理なく続けられる金額かどうか。そこを先に確認しておきたいところです。


金額を上げる前に、確認したい3つのこと

積立額を上げること自体は、悪いことではありません。ただ、上げる前に、次の3つを自分に聞いてみてください。

① その金額を、来年もその次の年も続けられるか

今年だけ頑張れる金額ではなく、来年も同じ金額を続けられるかどうかで考えます。ボーナスや一時的な収入をあてにした金額は、翌年も同じように入るとは限りません。

② その金額で相場が3割下がったとき、自分は眠れるか

投資しているお金の価値は、常に一定ではありません。下がることもあります。自分がどれくらいの値動きなら平気でいられるか、いわゆる「リスク許容度」を先に知っておくと、金額を決めやすくなります。

暴落したときに慌てず持ち続けられるかどうかは、自分がどれくらいの値動きに耐えられるかにもよります。 👉 枕を高くして眠れていますか?リスク許容度を知れば投資は怖くなくなる

③ 生活防衛資金(すぐに使える現金のこと)を削っていないか

急な出費や、収入が減ったときのために、すぐ使える現金を手元に残しておく。これを生活防衛資金と呼びます。枠を埋めたい気持ちから、この現金まで積立に回してしまうと、いざというときに困ることになります。

この3つを確認して、それでも「この金額なら大丈夫」と思えるなら、積立額を上げるのも一つの選択です。逆に、どれか一つでも不安が残るなら、今の金額のままで続ける方が、結果的に長く続けられると思います。どちらが正解ということはありません。最終的にはご自身で選んでいただく話です。


マシマシおやじの実体験|怖くなって株を売った話

ここからは、私自身の話です。

リーマンショックのとき、私は個別株を持っていました。その株は、あっという間に約半値になりました。当時の私は、値段が下がっていく画面を見るのが怖くて、結局売ってしまいました。

そのあと、しばらく相場から離れました。投資を再開したのは40歳のときです。今はインデックス投資(値動きの違う商品をまとめて持つことで、値下がりの影響をやわらげる投資方法のこと)を続けて8年ほどになります。使っているのはSBI証券です。

あのとき私が学んだのは、「増やす金額を大きくすること」よりも、「自分が続けられる金額にすること」の方がずっと大事だ、ということです。怖くなって売ってしまった一番の原因は、値下がりそのものよりも、「自分の許容量を超えた金額を持っていた」ことにあったと、今なら思います。

含み益(買ったときより値段が上がって、今売れば利益になっている状態のこと)が増えているときでさえ、不安になることがあります。増えても減っても一喜一憂しやすくなるのは、金額の大きさと関係している気がします。そのあたりは、以前こちらの記事にも書きました。

含み益が増えているのに、逆に不安になることがあります。その感覚について書いた記事です。 👉 増えているのに眠れない。含み益が怖くなったときに考えたいこと

「続けられる金額かどうか」を考え直すきっかけになったのが、両@リベ大学長の『本当の自由を手に入れる お金の大学』改訂版でした。新NISAに合わせて数字や制度の説明が新しくなっています。

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枠を埋めることに必死になっていた時期の自分に、「そんなに焦らなくていい」と伝えられるなら伝えたい。そう思いながらこの記事を書きました。


まとめ

最後に、今日の内容を整理します。

  • NISAの年間の枠は毎年新しく用意されますが、今年使わなかった分を来年に繰り越すことはできません
  • 一方で、一生のうちに使える非課税の上限(1,800万円)は、今年の枠を使わなくても減ったり消えたりしません
  • 「今年だけの話」と「一生の話」を分けて考えると、焦りは小さくなります
  • 積立額を上げる前に、①来年もその次の年も続けられるか ②相場が3割下がっても眠れるか ③生活防衛資金を削っていないか、の3つを確認したいところです
  • 焦って積立額を上げて、翌年続けられずに止めてしまう方が、枠が余ることよりもこわいと感じています

最終的な投資判断は、ご自身の状況に合わせてご自身で行ってください。

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※本記事はNISAの積立額や投資判断を推奨・断定するものではありません。今後の相場の値動きを予測するものでもありません。年間投資枠・非課税保有限度額の仕組みは制度改正により変更される可能性があるため、最新情報は金融庁のNISA特設サイト等でご確認ください。投資は元本が保証されるものではなく、損失が出る可能性もあります。最終的な判断は、ご自身の状況に合わせて、ご自身の責任で行ってください。

管理人

管理人

資産マシマシおやじ

都内会社員・48歳

  • 📅 40歳から投資スタート(投資歴8年)
  • 👨‍👩‍👧‍👦 子供2人(8歳・5歳)・住宅ローンあり
  • 💰 世帯年収:約650万円
  • 📊 投資手法:NISA・高配当株
  • 🏄 趣味:サーフィン・ラーメン食べ歩き
詳しいプロフィール →