積立はいつまで続ける?我が家の数字で「やめどき」を計算した結果
「十分貯まったら積立をやめて、使う側に回ればいい」という考え方を、最近よく見かけます。
なるほどな、と思う一方で、「じゃあ我が家はどうなんだ」というのが気になって、40代後半の私も自分の数字で計算してみました。答えは、思っていたよりはっきり2つに割れました。
結論:答えは2つに割れた
先に結論から言います。我が家には「老後資金」と「学費」という2つの積立の柱がありますが、この2つで答えが逆になりました。
- 老後資金 → 計算上、もう積み増さなくてもゴールが見える
- 学費 → 計算上はほぼ足りる。それでも積み続ける
※評価額は口数×基準価額からの概算・2026年7月時点。目的別の分類は我が家独自のルールです。
我が家では、NISAの中身を「老後資金」と「学費」に色分けしています。NASDAQ100とつみたて投資枠、旧つみたてNISAは老後に回す分、成長投資枠のS&P500・オルカンと子ども2人のジュニアNISAは学費に回す分、というのが我が家の分け方です。
この2つを同じ「積立」として一括りにしていたら、たぶん今回のような答えには辿り着けませんでした。やめどきは、総額でひとまとめに考えるものではなく、資金の目的ごとに問うものだ、というのが今回の一番の発見です。
老後資金:計算上、もう積まなくていい
まず、「そもそも我が家はいくらあれば積立をやめていいのか」を逆算してみます。
積立のゴールラインの出し方
考え方はシンプルです。
積立のゴールライン =(年間の生活費 − 年金などの見込み収入)× 25
25倍という数字の根拠は「4%ルール」です。これは米国の研究(トリニティスタディ)を元にした考え方で、「資産の4%ずつを毎年取り崩していけば、高い確率で資産が長持ちする」というものです。4%の逆数が25なので、「不足額×25」がひとつの目安になります。
ただし、この4%という数字は絶対ではありません。早期リタイアするなら3.5%程度が安全という見方もあれば、4.5%でも問題ないという見方もあります。日本の場合はNISAで税制上有利な一方、海外の研究では為替リスクが考慮されていないという指摘もあります。答えが一律に決まる話ではないことを前提に、この記事では基本の4%(×25倍)を採用します。
我が家のゴールラインで計算してみる
我が家の想定は、以下の記事で出した数字をそのまま使います。
持ち家でローン完済済み前提で、夫婦の生活費は月24万円、公的年金は夫婦合わせて月20万円という見込みです。
| 項目 | 金額(年間) |
|---|---|
| 夫婦の生活費 | 288万円 |
| 公的年金の見込み(夫婦) | 240万円 |
| 不足額 | 48万円 |
この不足額48万円を25倍すると、我が家の積立のゴールラインは1,200万円です。
年金を計算に入れるかどうかで、この数字は大きく変わります。年金を考慮しない場合、ゴールラインは288万円×25=7,200万円まで跳ね上がります。「年金がある」という前提だけで、必要な額が6分の1近くまで下がる計算です。老後資金の話で公的年金がよく出てくるのは、こういう理由があります。
そして、我が家の老後資金の現在評価額は1,515万円。ゴールライン1,200万円を、315万円上回っています。

つまり我が家の老後資金は、計算上すでにゴールラインに到達しています。 ただしこれは、「夫婦の年金見込み月20万円」という前提と、「4%ルール」という一つの考え方の上に成り立つ試算です。年金の見込み額が変われば、ゴールラインの数字も変わります。あくまで我が家が今の時点で置いている前提での計算、という位置づけで見てください。
このまま追加投資をせず、複利にまかせて10年間放置した場合の試算も出してみました。年率5%なら約2,469万円、年率7%なら約2,981万円です。年率5%/7%はあくまで過去実績を参考にした仮定であり、将来の運用成果を保証するものではありません。
72の法則(72÷年率=資産が2倍になるおおよその年数)で言うと、年率7%なら72÷7≒10.3年で資産は概ね2倍になる計算です。
「積立をやめる」と「取り崩しを始める」は別の話
ここで一つ、整理しておきたいことがあります。ゴールラインに届いたからといって、すぐに取り崩しを始める必要はない、ということです。
- 積立をやめる → これ以上、新しくお金を入れなくていい
- 取り崩しを始める → 貯めたお金を使い始める
この2つは同じタイミングである必要はありません。ゴールラインが視野に入れば、追加の積立はやめて、あとは実際に使うとき(65歳など)まで複利に任せて放置しておくだけでいい、という考え方です。「取り崩す直前まで積み立て続けなければならない」というのは、よくある思い込みだと思います。
学費:計算上は足りる。それでも積み続ける理由
一方、学費については話が変わります。
我が家の学費用の資金は、現在の評価額で896万円です。この分は、児童手当を全額投資に回し、ボーナス時には子ども2人分それぞれ10万円ずつオルカンを購入する形で、今も積立を続けています。
大学費用は、入学時に一括で必要になるわけではなく、年ごとに支払いが発生します。そこで、「上の子の入学(約10年後)から下の子の卒業(約16年後)までの7年間、毎年必要な分だけ取り崩し、残りは運用を続ける」というモデルで試算してみました。

想定する学費は、子ども2人分で1,200万〜1,600万円のレンジ(進路によって変わります)としました。年率5%で運用を続けながら取り崩す前提で試算すると、いずれのケースでも、取り崩し期間中に資産が尽きることはありませんでした。現金化が必要なのは、常に直近1〜2年分だけで、残りは運用を続けられる設計です。
ここで気をつけたいのは、これはあくまで年率5%が実現した場合の試算だという点です。 相場が下落する局面で取り崩しが重なれば、この通りにはいきません。「試算では枯渇しない」という結果であって、「余裕がある」と言い切れる話ではないと思っています。
だからこそ、我が家は学費の積立を今もやめていません。理由は「額が足りていないから」ではなく、「使う時期が決まっていて、待ったが効かないお金だから」です。 大学の入学金や授業料は、相場の都合で先延ばしにできません。暴落したタイミングで取り崩しが重なる、という下振れシナリオへの保険として、積立を続けています。
なお、ジュニアNISAは新規の買付がすでに終了しているため、児童手当やボーナス時の追加分は、今は私たち親のNISA枠を使って投資しています。
マシマシおやじの実体験:積立は、やめる方が怖い
正直に告白します。今回の計算をしてみて、「老後資金はもう積まなくていい」という結果が出たのですが、それでも積立を完全にやめる決断は、まだできていません。
8年間、毎月同じように積立を続けてきました。ゴールラインに届いたという計算結果を見ても、いざ「今月から積立額を減らそう」と思うと、なぜか手が止まります。始めるときより、やめるときの方がずっと勇気がいる、というのが正直な感覚です。
これは、以下の記事で書いた「売れるのか」という悩みと、実は根っこが同じだと思っています。
積立を続けている間は「頑張っている実感」がありますが、やめる・売るという行動には、その実感を手放す怖さがついてきます。
我が家のNISAはSBI証券で運用しています。楽天カードや楽天市場をよく使う方なら、ポイントの貯まりやすさで楽天証券も有力な選択肢です。
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最後に、今回の試算を読むうえで気をつけてほしい点をまとめておきます。
- 年率5%/7%は、過去実績を参考にした仮定であり、保証ではありません。 相場が悪ければ、この通りには増えません。
- 積立のゴールライン(1,200万円)は、「夫婦の年金月20万円」「4%ルール」という前提の上の数字です。 年金の見込み額や取り崩し率の考え方が変われば、この数字も変わります。
- 学費の取り崩しモデルも、年率5%が実現した場合の試算です。 「枯渇しない」という結果ですが、「余裕がある」という意味ではありません。
- まず大事なのは、自分の資産を目的別に色分けしてみることです。総額だけを見ていると、今回のような「老後はもういい、学費はまだ続ける」という判断はできません。
- ジュニアNISAの新規買付終了後、我が家では学費用の積立を親のNISA枠に移して続けています。同じような家庭の方は参考にしてみてください。
早く始めることの複利効果について、こちらでも詳しく書いています。
今回の「もう積まなくていい」という結論も、この複利の力があってこそのものです。
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SBI証券の公式サイトはこちら →まとめ:やめどきは「額」ではなく「資金の性質」で決まる
我が家の数字で計算してみると、老後資金は積立のゴールラインにすでに到達し、学費は計算上足りるはずなのに、それでも積立を続けている、という結果になりました。
同じ「積立をやめられるかどうか」でも、答えが逆になったのは、やめどきを決めているのが貯まった金額そのものではなく、「その資金が暴落時に待てるかどうか」だったからです。老後資金は使うまでにまだ何年もあり、下落しても待てます。学費は使う時期が決まっていて、待ったが効きません。
もしあなたが「そろそろ積立をやめてもいいのか」と迷っているなら、まず自分の資産を目的別に色分けして、それぞれの資金に「暴落時に待てるか」を問いかけてみることをおすすめします。総額でひとまとめに悩むより、答えがはっきり見えてくるはずです。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の判断を推奨するものではありません。年率5%/7%は過去実績を参考にした仮定であり、将来の運用成果を保証するものではありません。積立のゴールラインの試算は、我が家が置いた年金見込み額・4%ルールという前提に基づくものであり、家庭ごとに数字は異なります。資産評価額は口数×基準価額から算出した概算であり、2026年7月時点のものです。投資は自己責任でお願いします。
管理人
資産マシマシおやじ
都内会社員・48歳
- 📅 40歳から投資スタート(投資歴8年)
- 👨👩👧👦 子供2人(8歳・5歳)・住宅ローンあり
- 💰 世帯年収:約650万円
- 📊 投資手法:NISA・高配当株
- 🏄 趣味:サーフィン・ラーメン食べ歩き