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NISA・積立投資

NISAの出口戦略|40代、学費のために売れるか自問した話

NISAの「始め方」を解説した記事は、世の中に山ほどあります。口座開設の手順、銘柄の選び方、積立額の決め方——検索すればいくらでも出てきます。

でも、「やめ方」を教えてくれる記事は、驚くほど少ない。

私は投資歴8年、今は40代後半です。子どもの学費のためなら、NISAで育てた資産を惜しみなく取り崩すと、ずっと決めていました。

……決めているはずなのに、最近ふと怖くなったんです。8年かけて育てたこの資産を、いざその時になって、私は本当に売れるんだろうか、と。

今日はその迷いを、正直に書いていきます。


結論:出口戦略とは「その時の自分」に頼らないための事前ルール

先に結論を書きます。

出口戦略とは、「未来のその瞬間の自分の判断力」に頼らないために、あらかじめ決めておくルールのことです。

「暴落してないから、まだ売らなくていいか」「もっと上がるかもしれないから待とう」——こういう判断を、渦中にいる自分がその場でできるかというと、正直かなり怪しい。だからこそ、冷静な今のうちに「いつ・どうやって売るか」を決めておく。それが出口戦略の本質だと思っています。


なぜ「売る」ことがこんなに難しいのか

積立投資の難しさは、「続けること」でした。暴落しても積立をやめない。これは「仕組み化」で解決できます。証券口座の自動積立を設定してしまえば、あとは何もしなくても淡々と続きます。

でも、取り崩し(売却)は仕組み化がききません。「今月は3万円分売る」と機械的に決めても、実行するボタンを押すのは結局、自分自身です。

そして人は、こういう時にだいたい売れません。

  • 相場が上がっている時:「もっと上がるかもしれないのに、今売るのはもったいない」
  • 相場が下がっている時:「こんな安い時に売ったら損が確定してしまう」

上がっても下がっても「今は売る時じゃない」という理由が見つかってしまう。これが、取り崩しが難しい一番の理由です。

しかも私のように、暴落時に「売らずに耐えた」経験がある人間ほど、これが強化されている可能性があります。積立で鍛えた「売らない力」が、出口の場面では裏目に出るかもしれない——これが、今回一番伝えたいことです。


一般的な出口の考え方(それぞれ一長一短)

まず、よく紹介される取り崩しの考え方を、公平に整理しておきます。どれが正解というより、それぞれに向き不向きがあります。

一括売却

必要な時に、必要な分をまとめて売る方法。シンプルですが、売却するタイミングの相場次第で受け取れる金額が大きく変わるのが弱点です。

定額取り崩し

「毎月5万円ずつ売る」のように、金額を固定して取り崩す方法。生活費として使う場合はイメージしやすい一方、相場が下がっている時に取り崩す口数(売る量)が増えてしまい、資産の減りが早まりやすいという性質があります。

定率取り崩し(4%ルールなど)

「資産残高の4%を毎年取り崩す」のように、残高に対する割合で取り崩す方法です。「4%ルール」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。これは海外の研究をもとに広まった考え方の一つで、「资産が長持ちしやすい取り崩し方」として紹介されることが多い手法です。

ただし、これはあくまで過去のデータをもとにした一つの考え方であり、将来の相場環境でも同じように機能するかは誰にも断定できません。制度や税制も変わる可能性があるため、実践する際は金融庁や証券会社の公式情報で最新の内容を確認することをおすすめします。

使う時期が決まっている資金は「使う◯年前から段階的に現金化」

学費や住宅購入の頭金など、使う時期があらかじめ決まっているお金の場合は、上記とは少し違う考え方が必要です。

「使う直前に、たまたま暴落していた」というリスクを避けるために、使う時期の何年か前から、少しずつ現金や値動きの少ない資産に移していく、という考え方があります。全額を一度に動かすのではなく、時期を分散させることで「たまたま安い時に全部売ってしまった」というリスクを下げる発想です。

新NISAは「売っても枠が復活する」制度である

新NISAには、売却した分の非課税投資枠が翌年以降に復活するという特徴があります(2026年7月時点の現行制度)。つまり、「一度使ったら終わり」ではなく、「使って、また育てる」ことができる制度設計になっています。

この点は、取り崩しへの心理的なハードルを少し下げてくれる材料だと思っています。ただし、枠の復活には翌年になるまで待つ必要があるなど、細かいルールがあります。制度の詳細は変更される可能性もあるため、実際に売却を検討する際は、金融庁や利用している証券会社の公式情報を必ず確認してください。


マシマシおやじの実体験:まだ「これから」の話です

ここからは私自身の話です。先に断っておくと、私はまだ一度もNISAを取り崩したことがありません。ここに書くのは、これから直面する予定の話であり、すでにうまくやれた実績ではありません。

学費には惜しみなく取り崩すと決めている

老後資金と子どもの学費が気になって、必要な金額を「逆算」して考えるようになったのは、投資を始めてしばらく経ってからです。老後資金は「なくても死なない」お金ですが、学費は「その時期に、その金額が要る」お金です。だから私は、学費が必要になったタイミングでは、含み益がどれだけあっても惜しみなく取り崩すと決めています。

投資を始める前に個別株で退場した人間だからこその怖さ

私は投資を始める前、初めて買った個別株がリーマンショックで半値になり、一度は株式市場から完全に退場した経験があります。「売る」という行為で一番大きな傷を負ったのが、実は自分自身なんです。

だからこそ、「売る」という判断がどれだけ怖いか、身をもって知っています。

トランプショックで売らなかった自分が、今度は「売る」練習をしないといけない

2025年のトランプショックの時、私たち夫婦の評価額は一時マイナス100万円を超えました。それでも売りませんでした。あの時「売らなかった」ことは、今では正解だったと思っています。

でも、ふと気づいたんです。「売らない」を鍛え続けてきた自分が、今度は「売る」練習をしないといけない。これは、これまで積み上げてきた投資家としての本能と、真逆の行動を要求されるということです。正直、うまくできる自信はまだありません。

わが家で考えているマイルール案(あくまで検討中)

まだ実行はしていませんが、今のところ考えているのは、こんな方向性です。

  • 学費として使う時期が近づいてきたら、使う年から逆算して、数年かけて少しずつ現金化を進める
  • 一度に全部を売るのではなく、時期を分けて売ることで、「たまたま暴落していた」リスクを減らす

これはあくまで「わが家の場合」の検討段階の考え方であり、正解として押し付けるつもりはありません。ご自身の状況に合わせて考えてみてください。

私自身、投資を始めた頃は何から手をつけていいか分かりませんでした。同じように「そもそも何から始めれば」と迷っている方は、こちらで全体の順番をまとめています。

40代からの投資は遅い?投資8年のマシマシおやじが新NISAロードマップで答えます

わが家は家族4人ぶんすべてSBI証券でNISAを運用しています。売却の手続きも、積立の設定と同じ画面から完結するので、いざという時に「どこで売ればいいか分からない」と迷わずに済むのは、地味に助かっています。


注意点:出口戦略で見落としがちなこと

使う時期が決まっている資金ほど、早めの対応が必要

老後資金のように「いつか使う」お金なら、暴落時にタイミングをずらして待つ余地があります。でも学費のように「この年のこの時期に必ず要る」お金は、そうはいきません。使う時期が決まっている資金ほど、早めに現金化の計画を立てておく必要があります。

制度・税制は変わる可能性がある

新NISAの非課税枠復活のルールなど、現時点(2026年7月)の制度を前提に書いていますが、税制や制度は将来変更される可能性があります。実際に取り崩しを検討する際は、必ず金融庁や証券会社の最新の公式情報を確認してください。

家族と方針を共有しておく

取り崩しの方針は、自分一人の頭の中だけで決めていても、いざという時に配偶者と意見が割れることがあります。「学費のためならいつでも売る」という方針は、事前に家族と共有しておくことをおすすめします。老後資金についても同じように「逆算」して考えると、家族の合意も得やすくなります。

老後資金、結局いくら必要?マシマシおやじが「逆算」してみた

出口戦略を考える前提として、まずは「使う時」までしっかり積み立てを続けることが土台になります。まだNISA口座を開設していない方は、こちらから。

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まとめ:完璧な売り時は誰にも分からない

暴落せずに右肩上がりで、しかも自分がベストなタイミングで売れる——そんな都合のいい売り時は、誰にも分かりません。

だからこそ、その場の自分の判断力に賭けるのではなく、今のうちにルールを決めておく。これが出口戦略の本質だと、この記事を書きながら改めて思いました。

私自身、暴落時に「売らない力」を鍛えてきた人間だからこそ、「売る」ことには人一倍慎重になりそうです。だからこそ、今のうちに考えておく必要があると感じています。

「暴落しても売らない」ことについては、リスク許容度の話ともつながります。気になる方はこちらもどうぞ。

枕を高くして眠れていますか?リスク許容度を知れば投資は怖くなくなる

最後に、読んでくださった方への一歩を。あなたの取り崩しルールを、1行だけ書いてみてください。 「使う3年前から段階的に現金化する」でも「暴落中は生活費でしのいで売らない」でも構いません。決めておくだけで、その時の自分を助けてくれるはずです。


※本記事は情報提供を目的としており、特定の投資商品の購入や特定の取り崩し方法を推奨するものではありません。将来のリターンや税制上の取り扱いを保証するものではなく、記事内で紹介した「4%ルール」等は過去の研究・実績に基づく一つの考え方です。制度・税制の詳細は変更される可能性があるため、最新情報は金融庁や証券会社の公式サイトで必ずご確認ください。投資は自己責任でお願いします。

管理人

管理人

資産マシマシおやじ

都内会社員・48歳

  • 📅 40歳から投資スタート(投資歴8年)
  • 👨‍👩‍👧‍👦 子供2人(8歳・5歳)・住宅ローンあり
  • 💰 世帯年収:約650万円
  • 📊 投資手法:NISA・高配当株
  • 🏄 趣味:サーフィン・ラーメン食べ歩き
詳しいプロフィール →