貯蓄型保険は続けるべき?やめるべき?契約者本人がNISAと比較してみた
貯蓄型保険を続けるべきか、それとも解約してNISAに移すべきか——迷っている方は多いと思います。結論から言うと、答えは一つではありません。保障内容への納得度や、資金が長期間動かせないことへの負担感によって、向いている選択は人それぞれ違うからです。
私自身、子どもが生まれた年に積立型の死亡保障保険に加入し、今も保有し続けています。この記事では、実際に契約している一次情報をもとに、貯蓄型保険とNISAをどう比べればいいか、そして続けるか見直すかの判断軸を整理します。
契約内容を開示します
半年ごとに保険料を払い込む契約で、払込完了まではあと約1年ほどです。途中で解約すると、その時点までに払い込んだ総額を下回ってしまう期間があります。契約時にもらった返戻金推移表では、2032年頃に払込総額と同じ水準に達する見込みになっています(契約内容・加入時期・条件によって、この時期は変わる可能性があります)。
死亡保障もついた契約で、これとは別に、掛け捨ての定期保険にも加入しています。医療保険には入っておらず、医療費は積立貯金で備える方針です。
一次情報:加入した理由と、今の評価
加入した理由。 子どもが生まれたタイミングで、「保障もついて、いずれお金も増える」という説明に、それほど疑問を持たずに契約しました。何かしら備えを増やしておきたい、という気持ちが大きかったと思います。
当時の考え。 正直に言うと、当時は期待リターンや途中解約時の元本割れリスクを、そこまで深く検討していませんでした。保障がついていることの安心感の方が大きかったです。
今の評価。 振り返って、4つの観点で整理し直すとこうなります。
- ①期待リターン:払込総額と同水準に達するまでに長い年月がかかる契約で、増える金額そのものは投資と比べて大きくないと感じています。
- ②元本割れリスク:途中解約すると払込総額を下回る期間があります。ただし満期(2032年頃の見込み)まで持てば、この心配はなくなる設計です。
- ③流動性:長期間、資金が実質的に固定される契約です。急にまとまったお金が必要になったときに、自由に動かしにくいという制約があります。
- ④心理面:値動きがない分、精神的な負担は投資より小さいと感じています。相場を気にせず放っておける気楽さは、今でもこの保険の良さだと思っています。
今も解約していない理由。 途中解約すると払込総額を下回ってしまう時期にあること、そして死亡保障そのものに一定の納得感があることが、今も持ち続けている理由です。
保障の価値も含めて考える
貯蓄型保険を投資と比べるとき、見落とされがちなのが保障の価値です。保険料には、死亡保障というコストが含まれています。解約返戻金が払込総額を下回っていたとしても、その差額がまるごと「損」というわけではありません。差額の一部は、その期間の死亡保障を買っていた費用として考える必要があります。
この保障の価値をいくらと見積もるかは人によって違いますし、一律の計算式があるわけでもありません。ただ、単純に「払った額」と「戻ってくる額」だけを比べるのは、片手落ちの比較だという自覚は持っておいた方がいいと思っています。
NISAと比較するなら
貯蓄型保険とNISAを比べるとき、単純に利回りだけを見比べるのは危険だと思っています。性質がかなり違うからです。
- 期待リターン:過去10年ほどの米国株は、長期的に見てもかなり強い上昇局面でした。同じお金を同じ期間インデックス投資に回していたら、結果は違っていた可能性が高いと思っています。ただし、これは私の1契約・この期間だけの話です。商品・契約時期・投資対象によって結果は大きく変わります。
- 価格変動リスク:NISAは元本保証がありません。相場が下がれば、評価額はそのまま下がります。貯蓄型保険にはこの値動きがない代わりに、増え方も緩やかです。
- 流動性:NISAは基本的にいつでも売却して現金化できます。貯蓄型保険は、途中解約すると元本割れする期間があるため、この点では自由度が低くなります。
- 保障の有無:貯蓄型保険には死亡保障がついていますが、NISAにはそうした保障機能はありません。
- 心理的な安心感:値動きがない貯蓄型保険は、相場を気にせず放っておける安心感があります。一方でNISAは、下落局面で不安を感じやすい人には向きません。
過去10年の実績だけを見て「NISAの方が良かった」と結論づけるのは簡単ですが、それはこの期間がたまたま株高・円安が重なった局面だったからでもあります。今後10年も同じ結果になるとは限りません。
💡 SBI証券|NISA口座開設(無料)
投資信託の取扱本数は業界最大級。オルカンもS&P500もeMAXIS Slim・SBI・Vシリーズで揃います。口座開設・維持費は無料。
SBI証券の公式サイトはこちら →解約するときの注意点(税金)
もし解約して利益が出た場合は、税金の扱いも押さえておく必要があります。国税庁の説明によると、解約返戻金は一時所得にあたり、(受け取った金額-払い込んだ保険料の総額-特別控除50万円)÷2が、他の一時所得と合算されたうえで課税対象になります(国税庁 No.1490 一時所得、No.1750 生命保険契約に基づく満期保険金等を受け取ったとき)。
筆者の今の判断
正直に書きます。私自身、まだ最終的な結論を出していません。
学費本体は別途、ジュニアNISA(当時の制度)と現金で準備しているので、この保険を今すぐどうこうする必要には迫られていません。だからこそ、焦らず考えられるとも言えます。
今のところ、判断の軸にしているのは「そのお金を使う時期が決まっているかどうか」です。使う時期が決まっているなら保障や確実性を優先し、時期が決まっていないなら値動きのリスクを取ってでも増やす選択肢を検討する——このあたりが、私なりの軸になりそうです。
続けてもいい人・見直しを検討したほうがいい人
最後に、一般化しすぎない範囲で整理しておきます。あくまで判断材料であり、「こうすべき」という結論ではありません。
見直しを検討したほうがいいかもしれない人
- 保障内容そのものに納得できていない
- 長期間資金が拘束されることが負担に感じる
- そもそも保障目的で入ったわけではなく、目的と商品がずれている
続けてもいいと思う人
- 保障そのものに目的がある
- 途中解約すると元本割れする、という不利益を理解した上で持っている
- そもそも長期で保有する前提で加入している
私自身は、保障に一定の納得感があり、満期が近いこともあって、今のところ持ち続ける方に傾いています。ただし、これから新しく同じような商品に入るかと聞かれたら、私は別の選択をすると思います。保障と運用を一つの商品に混ぜると、コストや条件が見えにくくなりやすいと感じているからです。これはあくまで、これから新規に契約する場合の話です。すでに契約しているものを無理に否定する必要はなく、役割を変えて使うという選択肢もあると思っています。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の保険や投資商品の解約・購入を推奨するものではありません。過去の運用実績は将来の成果を保証するものではありません。税務の取り扱いは個別の状況により異なるため、詳しくは税務署や税理士にご確認ください。投資・保険の判断は自己責任でお願いします。
管理人
資産マシマシおやじ
都内会社員・48歳
- 📅 40歳から投資スタート(投資歴8年)
- 👨👩👧👦 子供2人(8歳・5歳)・住宅ローンあり
- 💰 世帯年収:約650万円
- 📊 投資手法:NISA・高配当株
- 🏄 趣味:サーフィン・ラーメン食べ歩き