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NISA・積立投資

2027年1月開始の「防衛特別所得税」で手取りはどうなるのか【結論:ほぼ変わりません】

この記事は2026年8月時点で確認できた情報にもとづいています。税金の制度は国会での審議や政令で細かい内容が変わることがあります。実際の手続きや正確な数字は、必ず国税庁・財務省の公式情報でご確認ください。

「来年(2027年)から、年収の1%を追加で取られるらしい」——防衛特別所得税について、こういう受け止め方をしている方をよく見かけます。

結論から言うと、これは誤解です。2027年1月から新しい税金が始まるのは本当ですが、同じタイミングで別の税金が下がるので、2027年の手取りはほぼ変わりません

では、何も変わらないのかというと、そうでもありません。変わるのは「税率」ではなく「税金を払う期間」です。この記事では、そこをかみくだいて説明します。


「年収の1%取られる」がなぜ誤解なのか

この章の結論:防衛特別所得税は「年収」の1%ではありません。「その年に納める所得税の本体部分」に対して1%を上乗せするものです。そして上乗せは前からあり、名前が増えるだけです。

まず、防衛特別所得税は年収(額面の給料)に1%かかるのではありません。かかるのは「その年に納める所得税の本体部分」です。この本体部分のことを、税金の世界では「基準所得税額」と呼びます。

たとえば年収500万円の会社員の方でも、所得税の本体はだいたい十数万円です(家族構成や控除で変わります)。防衛特別所得税は、この十数万円に対して1%なので、金額にすると数千円という規模です。「年収500万円の1%=5万円」という話ではありません。

さらに大事なのは、「所得税の本体に上乗せする税金」は、いまも払っているという点です。次の章で説明する「復興特別所得税」がそれです。防衛特別所得税は、まったく新しい負担が丸ごと増えるのではなく、いまある上乗せの一部を置き換える形で入ってきます。

そもそも「上乗せされる税金」とは何か

この章の結論:所得税の本体に、さらに上乗せして取る税金を「付加税」といいます。いまは「復興特別所得税」という付加税が、所得税の本体に対して2.1%かかっています。これは東日本大震災の復興財源のための税金です。

「付加税」とは、本体の税金にくっついて上乗せされる税金のことです。レシートでいえば、本体価格に消費税が乗るのに少し似ています。

いま、私たちが払っている所得税には「復興特別所得税」という付加税がついています。

  • 東日本大震災からの復興に使うお金を集めるための税金
  • 2013年(平成25年)分から始まった
  • 所得税の本体(基準所得税額)に対して 2.1%
  • 会社員の場合、毎月の給料から会社がまとめて天引きして納めている(この天引きの仕組みを「源泉徴収」といいます。給料から会社が先に差し引いて、代わりに国へ納めてくれる仕組みです)

普段は「所得税」とひとまとめに感じているので意識しにくいのですが、給与明細の所得税の中には、すでにこの2.1%分が含まれています。

結論:2027年の手取りはほぼ変わらない(計算例1つだけ)

この章の結論:2027年1月から、防衛特別所得税1%が新しく乗ります。でも同じ月から復興特別所得税が2.1%→1.1%に下がります。上乗せの合計は「1.0%+1.1%=2.1%」で、いままでと同じです。

言葉だけだと分かりにくいので、数字を1つだけ出します。

前提:その年に納める所得税の本体部分が20万円の会社員の方。

2026年まで(今の制度)

  • 復興特別所得税:20万円 × 2.1% = 4,200円
  • 上乗せ合計:4,200円

2027年から(新しい制度)

  • 防衛特別所得税:20万円 × 1.0% = 2,000円
  • 復興特別所得税:20万円 × 1.1% = 2,200円
  • 上乗せ合計:4,200円

上乗せの合計はどちらも4,200円で、まったく同じです。レシートの合計金額は変わらず、内訳のラベルが「復興分」だけだったところに「防衛分」が加わって2行になった、というイメージです。

だから、「2027年になったら急に手取りが減る」ということは、基本的に起きません。ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。

(※実際には税額の1円未満の端数処理などで、ごくわずかな差が出る場合はあります。ただ、家計に影響するような金額ではないと考えてよさそうです。)

では何が変わるのか=「率」ではなく「期間」の話

この章の結論:変わるのは毎年の負担率ではなく、負担を続ける年数です。復興特別所得税は終わる時期が10年延び、防衛特別所得税には終わりの時期が決められていません。

2027年の手取りが変わらないなら、何のための改正なのか。ポイントは「期間」です。

1. 復興特別所得税の終わりが10年延びる

復興特別所得税は、もともと2037年末(令和19年)で終わる予定でした。今回の改正で、これが 2047年末(令和29年)まで、10年延長されます。税率は下がりますが、その分、長く払い続けることになります。

2. 防衛特別所得税には「終わり」が決められていない

復興特別所得税には「いつまで」という期限があります。一方、防衛特別所得税は「当分の間」課税するとされていて、はっきりした終了時期が定められていません。

整理すると、上乗せ部分はおおよそ次のように推移すると説明されています。

  • 2027年〜2047年:防衛1.0%+復興1.1%=合計2.1%(今と同じ)
  • 2048年〜:防衛1.0%のみ(復興分は終了予定)

つまり「今すぐ痛い」改正ではなく、「負担する期間が後ろに伸びる」改正だ、という考え方ができます。

投資をしている人への影響:20.315%は変わらない

この章の結論:株や投資信託の利益にかかる税金の合計「20.315%」という数字は、2027年以降も変わりません。変わるのは、その中の付加税の名前と内訳だけです。

NISAではない口座(課税される口座)で株や投資信託を売って利益が出たとき、また配当や分配金を受け取ったときには、合計で20.315%の税金がかかります。この20.315%の中身は、今こうなっています。

  • 所得税:15%
  • 復興特別所得税:0.315%
  • 住民税:5%

2027年1月からは、この内訳が次のように変わると説明されています。

  • 所得税:15%
  • 復興特別所得税:0.165%
  • 防衛特別所得税:0.15%
  • 住民税:5%

足し算すると、どちらも20.315%です。復興分が減って、その減った分を防衛分が埋めるので、投資家が払う合計は変わりません。証券会社が自動で天引きしてくれる金額(源泉徴収)も、基本的にこれまで通りです。

配当金にかかる税金の仕組みそのものを整理した記事もあります。

NISAなのに配当金に税金が引かれていた。株式数比例配分方式を知らなかった話

会社員として今できることはない。だから「手取りベース」で家計を見る

この章の結論:この改正に対して、会社員が個別に何か手続きをする必要はありません。天引きの計算は会社と国がやります。私たちにできるのは、増税全体の流れをふまえて、額面ではなく手取りで家計を組み立てておくことくらいです。

防衛特別所得税は、会社員なら給料からの天引き(源泉徴収)で自動的に納められます。源泉徴収の計算方法や、年末にもらう「源泉徴収票」の様式は変わる見込みですが、これは会社の給与担当や国税庁が対応する話で、私たち個人が申請することはありません。

私自身、8年ほどインデックス投資を続けてきて、一度相場から離れ、40歳のときに変動金利のフルローンで都内に住宅を買い、その年に投資を再開しました。その経験を通じて思うのは、税や社会保険料の「じわじわ増える負担」は、額面の給料を見ていても気づきにくいということです。

だからこそ、家計は「額面いくら」ではなく「手取りでいくら残るか」で組み立てておくほうが、こういう改正のたびに慌てずに済みます。まず固定費を把握するところからで十分です。

家計簿が続かない40代へ|アプリで固定費を見える化したら月1万円浮いた話

老後に向けた税制優遇のある制度をどう使うかを考えるときの前提知識としては、iDeCoの2027年改正の記事も参考になると思います。

iDeCoとは?徹底解説【2027年改正対応】仕組み・デメリット・上限6.2万円で何が変わるか

よくある質問

Q. 2027年1月から、給料の手取りは減りますか?

防衛特別所得税が1%乗る一方で、復興特別所得税が2.1%から1.1%へ下がります。上乗せの合計は2.1%のままなので、手取りが大きく減ることは基本的にありません。1円未満の端数処理などでごくわずかな差が出る可能性はあります。

Q. 何か自分で手続きする必要はありますか?

会社員の場合、給料からの天引き(源泉徴収)で自動的に納められるため、個人での手続きは不要です。源泉徴収の計算方法や源泉徴収票の様式は変わる見込みですが、対応するのは会社や国税庁です。

Q. 投資の利益にかかる20.315%は上がりますか?

2026年8月時点で確認できる情報では、合計の20.315%は変わりません。内訳のうち復興特別所得税が減り、その分だけ防衛特別所得税が増える形です。

Q. いつまで払うことになりますか?

復興特別所得税は2047年末まで(10年延長)とされています。防衛特別所得税は「当分の間」とされ、終了時期は決められていません。制度は今後変わる可能性があるため、最新情報は財務省・国税庁でご確認ください。

まとめ

  • 2027年1月から、所得税の本体部分に1%を上乗せする「防衛特別所得税」が始まる
  • 同じタイミングで復興特別所得税が2.1%→1.1%に下がる
  • 上乗せの合計は「防衛1.0%+復興1.1%=2.1%」で今までと同じ。2027年の手取りはほぼ変わらない
  • 変わるのは「率」ではなく「期間」。復興特別所得税は2047年末まで10年延長、防衛特別所得税は終了時期の定めがない
  • 株・投資信託の利益にかかる20.315%という数字は変わらず、内訳の名前が変わるだけ
  • 会社員が個別にやる手続きはない。額面ではなく手取りで家計を見ておくのが現実的な備え
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※本記事は2026年8月時点で確認できた情報にもとづく一般的な解説であり、税務相談ではありません。税額は個人の所得や控除によって異なります。制度の細部は今後の政省令などで変わる可能性があります。正確な内容は国税庁・財務省の公式情報を確認し、必要に応じて税理士などの専門家にご相談ください。投資は自己責任でお願いします。

管理人

管理人

資産マシマシおやじ

都内会社員・48歳

  • 📅 40歳から投資スタート(投資歴8年)
  • 👨‍👩‍👧‍👦 子供2人(8歳・5歳)・住宅ローンあり
  • 💰 世帯年収:約650万円
  • 📊 投資手法:NISA・高配当株
  • 🏄 趣味:サーフィン・ラーメン食べ歩き
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