【2026年5月】相場振り返り|日経平均66,330円・S&P500最高値・TOPIX・GDP・経済指標まとめ
毎月恒例の相場振り返りです。
「今月の株、どうだったの?」をざっくりまとめます。難しい話は抜きにして、NISAでコツコツ積み立てている方向けに読みやすくお届けします。
日本株(日経平均)の動き
5月の日経平均は、月末29日に66,330円と史上最高値を更新して終わりました。月初1日の始値は59,513円でしたので、1ヶ月で約**+6,800円(+11.4%)**という大幅な上昇です。

月の前半〜中盤は調整気味で、5月20日には59,804円まで下落する場面もありました。しかしそこから急反発。月末にかけて一気に上昇し、イランの停戦合意(60日間)のニュースも追い風となって、5月29日に史上最高値を更新しました。
牽引したのは半導体・AI関連株です。後ほど詳しく触れますが、NVIDIA関連のニュースが世界的な半導体株の上昇を引き起こし、日本の半導体関連企業にも大きな買いが集まりました。月末には日経平均が6万7,000円にチャレンジする勢いも見せています。
「日本株、また高くなってる」と感じた方も多いのではないでしょうか。
ただ、こういう局面では**FOMO(フォーモ)**という現象が起きやすいです。FOMOとは「乗り遅れ恐怖(Fear Of Missing Out)」のこと。「みんな儲かってるのに自分だけ置いていかれる」という焦りから、高値圏で慌てて買ってしまう心理です。
相場が盛り上がっているときこそ、冷静でいることが大切です。
アメリカ株(S&P500)の動き
S&P500(エスアンドピー500)は、アメリカの代表的な500社の株価をまとめた指数です。月初4日に7,200ptで始まり、月末29日には7,580ptと史上最高値を更新して終わりました。月間上昇率は**+4.78%**、9週連続の週間上昇という強い流れが続きました。

特筆すべきは、月末にかけて5月20日から9日連続で上昇したことです。eMAXIS Slim S&P500の基準価格(ファンドの1口あたりの値段)も44,581円と設定来最高値を更新。つまり、このファンドを持っている人は全員が含み益(まだ売っていないが帳簿上は利益が出ている状態)の状態で5月を終えたことになります。
5月14日には初めて7,500ptの大台を突破し、そのまま月末まで上昇を続けました。
S&P500の9連騰はバブルなのか?
「毎日上がってる、もしかしてバブル?」と感じた方もいるかもしれません。
ここで参考になるのがフィア&グリード指数(Fear & Greed Index)です。市場全体の「恐怖と欲望」を0〜100で数値化したもので、100に近いほど「みんなが欲張っている=バブル的」、0に近いほど「みんなが怖がっている=売られすぎ」を示します。
9連騰の局面でも、この指数は57程度でした。「やや強気」程度で、熱狂的なバブルの水準にはほど遠い数字です。
さらに興味深いのがアナリスト(株式の調査・分析の専門家)の動向です。ウォール街のアナリストによるS&P500銘柄への投資判断「引き下げ」が「引き上げ」より多いという状況が続いていました。プロの目線では慎重な見方をしている銘柄が多いにもかかわらず、指数としては上がっている——これは「一部の強い銘柄が全体を引っ張っている」構図で、バブル(何でも上がる状態)とは異なります。
半導体株の急騰:マーベルに何があったか
5月の相場で大きなニュースになったのが、半導体株の急騰です。
きっかけはNVIDIAのCEO、ジェンスン・ファン氏の発言でした。半導体企業「マーベル(Marvell Technology)」について「次の1兆ドル企業」と評価。この発言で、マーベルの株価が1日で25%以上も跳ね上がりました。
この動きが他の中型半導体株にも波及し、半導体指数全体が約**6%**上昇するという展開になりました。日本の半導体関連企業の株価にも同様の波が来ており、日経平均の上昇を力強く支えた要因のひとつです。
AIの急速な普及が続く中、半導体の需要拡大への期待がいかに大きいかを改めて示した1ヶ月でした。
一方で、オルカン(全世界株式)はS&P500よりも上げ幅が大きい場面もありました。理由は、カナダ・ヨーロッパ・中国なども堅調で、米国以外の先進国・新興国株も底上げされたからです。オルカンの約60%はアメリカ株ですが、残りの40%も好調な月でした。
オルカン(全世界株式)の動き
オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)は、S&P500の上昇に連動しながら上昇基調で5月を終えました。
オルカンの構成の約60%はアメリカ株です。そのためアメリカ株が好調な月は、オルカンも自然とプラスになりやすい。さらに今月は米国以外の株式市場も堅調だったため、S&P500を上回る上昇率になった日もありました。
オルカンを積み立てている方へひと言。
「今月も何もしなくていい月でした。」
相場が好調なときも、不調なときも、やることは同じ。毎月の積立を続けるだけです。それが一番強い戦略です。
為替(ドル円)の動き
5月のドル円は、月初の156.47円から月末の159.26円まで推移しました。ただし、この数字だけ見るとおとなしく見えますが、実は月のはじまりに大きなニュースがありました。

過去最大規模の為替介入があった月
4月末〜5月のGW中に、日本政府・日銀がドル売り・円買いの為替介入(円が下がりすぎないよう政府が市場に直接資金を入れて円を買う操作)を実施しました。
財務省が5月29日に発表した介入総額は11兆7,349億円(約736億ドル)。これは月次ベースで過去最大規模の介入です(2024年4〜5月の約9.8兆円を上回りました)。
介入の背景: 4月末にドル円が1ドル160円70銭近辺まで円安が進んだことをきっかけに、政府が「過度な変動は看過できない」と判断して実弾投入。GW中も断続的に介入が行われ、一時155円台まで円高が進みました。
ただし介入の効果は限定的で、その後は再び円安方向に戻り、月末は159円台で着地しています。
為替が資産に与える影響をひと言でいうと——
円安になると、ドル建て資産(S&P500やオルカン)の円換算の価値は上がります。円高になると下がります。
5月は月末にかけて円安が進んだため、S&P500やオルカンを円換算で見た方には「株価の上昇+円安効果」でダブルの恩恵があった月でした。ただし、これは「評価額」が変わるだけで、持っている口数(ファンドの保有量)は変わりません。為替介入があっても、長期投資の方針は変える必要はありません。
日本の経済指標まとめ
株価以外のリアルな経済の動きも確認しておきましょう。
政府の景気判断(月例経済報告)
月例経済報告とは、日本政府が毎月公表する景気の公式見解です。
「景気は緩やかに回復しているが、中東情勢の影響を注視する必要がある」
これが5月の日本政府の公式見解です。先月と同じ文言が続いています。
GDP(国内総生産)
GDP(ジーディーピー)とは、国内で1年間に生み出された財・サービスの合計額で、国全体の経済規模を示す指標です。
2026年1〜3月期のGDP速報値が発表されました。
- 年率換算:前期比+2.1%
日本はしばらく0成長が続いていた時期もあったため、+2%台というのは改善の方向にあるデータです。ただし次回以降は中東情勢の影響が懸念されています。
景気ウォッチャー調査(4月分)
景気ウォッチャー調査とは、コンビニ・飲食店・タクシー運転手など、景気に敏感な職種の約2,000人へのアンケートをもとに算出される指標です。「街角景気」とも呼ばれ、実際の現場感覚を反映しているのが特徴です。
※この指標は約1ヶ月遅れで発表されるため、5月の振り返りで確認できる最新データは4月分になります。
- 4月の数値:40.8ポイント
50を上回ると「景気がいい」と感じている人が多く、50を下回ると「悪い」と感じている人が多いことを示します。40.8は景気悪化を感じている人が多い水準です。
消費者物価指数(CPI)
CPI(シーピーアイ)とは、物価の変化を示す指標です。生鮮食品(野菜・魚など値動きが激しいもの)を除いたコアCPI(コアシーピーアイ)が基準としてよく使われます。
- コアCPI(生鮮食品を除いた消費者物価指数):前年同月比+1.4%(3ヶ月連続で2%を下回る)
- 食料:前年同月比+4.1%
政府による補助(ガソリン補助、給食費無償化など)が物価の上昇を抑えている面もあります。食料はまだ4%超の上昇が続いています。
実質賃金指数(2026年3月)
実質賃金とは、給与の額面から物価の上昇分を差し引いた「実際に使えるお金が増えているか」を示す指標です。給料が上がっても物価がそれ以上に上がれば生活は苦しくなるため、この指標がプラスかどうかが重要です。
- 前年同月比:+1.0%(3ヶ月連続プラス)
物価の上昇を上回るペースで賃金が増えているデータが3ヶ月続いています。ただし大企業と中小企業では賃上げ格差があり、景気ウォッチャー調査との温度差の一因とみられています。
雇用環境(4月)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 完全失業率(働く意欲があるのに仕事に就けていない人の割合) | 2.5%(100人中2.5人が失業) |
| 有効求人倍率(仕事を探している1人に対して何件の求人があるかを示す数値) | 1.18倍(求職者1人に対して1.18件の求人) |
有効求人倍率が1倍を超えているということは、仕事の数が求職者より多い「売り手市場(働く側に有利な状態)」が続いているということです。
世界の株価指数(G7)パフォーマンス比較
G7(ジーセブン)とは、日・米・英・独・仏・伊・加の先進7カ国のことです。2026年の年初来パフォーマンス(その年の1月1日からの値上がり・値下がり率)を主要国で比較すると以下の通りです(5月末時点)。
| 国・地域 | 指数 | 年初来リターン |
|---|---|---|
| 🇯🇵 日本 | TOPIX(東京証券取引所に上場している全銘柄の株価を平均した指数) | +13.79% |
| 🇺🇸 米国 | S&P500 | +10.73% |
| 🇮🇹 イタリア | — | +10.28% |
| 🇨🇦 カナダ | — | +9.64% |
| 🇬🇧 イギリス | — | +4.60% |
| 🇩🇪 ドイツ | — | +2.30% |
| 🇫🇷 フランス | — | -0.14% |
また米国以外の地域も比較すると:
| ファンド | 対象地域 | 年初来リターン |
|---|---|---|
| S&P500 | 米国 | +10.73% |
| 米国除く先進国 | 欧州・日本など | +14.89% |
| 新興国株 | 新興国全体 | +11.38% |
米国株は最高値を更新し続けている一方、米国以外の先進国・新興国がそれを上回るパフォーマンスを示している状況が続いています。
S&P500は1957年以来、平均で年18回最高値を更新しています。2026年は5月末時点ですでに22回の最高値更新を記録しています。
日本の主要株価指数(5月末時点)
| 指数 | 5月末の水準 | 年初来リターン | 5月単月リターン |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 66,330円 | +27.97% | +11.88% |
| グロース250連動ETF(東証グロース市場=新興・成長企業向け市場の上位250銘柄の指数に連動するETF) | 648円 | +21.23% | +6.72% |
| TOPIX(東京証券取引所に上場している全銘柄の株価を平均した指数) | 3,957pt | +13.79% | +6.17% |
| Jリートインデックス | 1,946円 | -10.82% | -4.77% |
ETF(イーティーエフ)とは、株式のように取引所で売買できる投資信託のことです。
不動産投資信託(Jリート)は金利上昇が重荷となり、他の指数と逆行して下落が続いています。
長期金利の動き(5月半ば時点)
長期金利とは、主に10年物国債(国が10年後に返す約束で発行する借用証書)の利回りのことです。金利が上がると債券の価格は下がり、住宅ローンや企業の借入コストも上昇します。
5月は世界各国で長期金利の上昇が話題になりました。
| 国 | 10年金利(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 🇯🇵 日本 | 約2.7% | 29年ぶりの水準 |
| 🇬🇧 イギリス | 約5.1% | 18年ぶりの水準 |
| 🇩🇪 ドイツ | 約3.2% | 15年ぶりの水準 |
| 🇺🇸 米国 | 約4.6% | 1年ぶりの水準 |
日本では住宅ローンの固定金利(フラット35)が、現行制度(2017年10月)以降で初めて3%台を超えたことも話題になりました。
米国債券ETFの動き
債券とは、国や企業がお金を借りるときに発行する借用証書のようなものです。株式と異なり、定期的に利息(分配金)を受け取れます。
代表的な米国債券ETF(イーティーエフ=株式のように取引所で売買できる投資信託)の状況は以下の通りです。
| ETF | 内容 | 年初来リターン | 分配金利回り(投資金額に対して年間にもらえる分配金の割合) |
|---|---|---|---|
| AGG(米国の債券に投資するETF) | 米国総合債券(安全性高) | -0.82% | 約3.97% |
| LQD(米国の投資適格社債に投資するETF) | 投資適格社債(中リスク) | -0.75% | 約4.54% |
| HYG(米国のハイイールド債券に投資するETF) | ハイイールド債券(高リスク) | -0.40% | 約5.85% |
格付けとは、債券の安全性を示すランクで、AAAが最も安全でCCCに近づくほどリスクが高くなります。AGGは投資対象の約7割が格付けAA(安全性の高い債券)、LQDは約9割がBBBからA、HYGはほぼ全てがCCC〜BBの低格付け債券で構成されています。
米国高配当ETFの動き
定期的な分配金(配当)を重視する投資家に人気の高配当ETFの状況です。
| ETF | 年初来リターン | 現在の分配金利回り | 過去平均利回り |
|---|---|---|---|
| HDV(米国の高配当株に投資するETF) | +11.84% | 約2.88% | 約3.50% |
| VYM(米国の高配当株に投資するETF) | +10.92% | 約2.20% | 約2.90% |
| SPYD(米国の高配当株に投資するETF) | +9.87% | 約4.17% | 約4.50% |
※リターンに分配金は含まない
株価の上昇が続いた結果、現在の分配金利回りはいずれも過去平均を下回る水準になっています。
日本の上場企業の業績
東京証券取引所に上場している企業の業績データです。
- 2026年3月期(今期)の純利益:5年連続で過去最高を更新
- 2027年3月期(来期)の純利益予想:6年連続の過去最高となる見通し
- ただし、上場企業の約4割は来期に減益見込みまたは業績予想未定
好調な業種:AI・半導体関連、銀行・証券、不動産
苦戦している業種:鉄鋼、電力、空運(ANA・JAL)、海運、自動車(トヨタなど)
背景にある共通の要因は中東情勢による原油高です。
気になるニュース:ビットコインの急落
今月の注目ニュースとして、ビットコインが1日で5%以上急落し7万ドルを割り込む場面もありました。
ドローダウン(高値からどれだけ下落したかを示す割合)が大きく、株式市場が史上最高値を更新する中でもビットコインは独自の動きをすることがあります。仮想通貨をポートフォリオ(保有している資産の組み合わせ)に組み込んでいる方は、全体に占める比率と「下がっても保有し続けられるか」を改めて確認しておくといいかもしれません。
今後の注意点:調整はいつか必ず来る
9連騰・史上最高値と聞くと「このまま上がり続けるのでは」と期待してしまいがちです。
しかし歴史的に見ると、どんな好調な年でも一度は大きな調整(30〜45%の下落)が来ます。来月かもしれないし、半年後かもしれない。タイミングは誰にも読めません。
大事なのは、下落が来たときに売らないことです。下落は「損失が確定する瞬間」ではなく、「評価額が一時的に下がっているだけ」の状態です。適切なリスク管理のもとで積立を続けていれば、長期では回復していくのが株式市場の歴史です。
好調な相場が続くときほど、「自分はどれだけ下落に耐えられるか」を冷静に振り返っておくことが大切です。
まとめ・来月への一言
5月は日米ともに株式市場が史上最高値を更新した、非常に強い月でした。
| 指標 | 月初 | 月末 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 日経平均 | 59,513円 | 66,330円 | +11.4% |
| S&P500 | 7,200pt | 7,580pt | +4.78% |
| ドル円 | 156.47円 | 159.26円 | 円安方向 |
でも、「相場が良かったから良かった」でも「悪かったから悪かった」でもなく、「積み立てを続けられた月だった」 が正解の振り返り方だと思っています。
来月どうなるかは誰にもわかりません。上がるかもしれないし、下がるかもしれない。だからこそ、毎月一定額を積み立てて、長期で保有し続けるスタイルが力を発揮します。
今月のわが家の資産公開はこちらに書きました。含み益がついに1,000万円を超えた月です。
NISAをまだ始めていない方はこちらも参考にどうぞ。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の投資商品の購入を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。相場データは執筆時点の参考値であり、正確性を保証するものではありません。
管理人
資産マシマシおやじ
都内会社員・48歳
- 📅 40歳から投資スタート(投資歴8年)
- 👨👩👧👦 子供2人(8歳・5歳)・住宅ローンあり
- 💰 世帯年収:約650万円
- 📊 投資手法:NISA・高配当株
- 🏄 趣味:サーフィン・ラーメン食べ歩き