変動金利が上がっても返済額が同じだった理由|40代・変動金利の当事者が確認したこと
「金利が上がったって聞いたのに、なんでうちの返済額、変わってないんだろう」
変動金利で住宅ローンを組んでいると、ふとそう思う瞬間があるかもしれません。私自身、40歳前後で住宅を購入し、変動金利でローンを借りています。昨年、その変動金利が引き上げられました。ニュースでも金利上昇の話題を見かけるようになりました。
でも、通帳を見ても、毎月の返済額は変わっていませんでした。
「あれ、金利が上がったのにおかしいな」と思って調べてみたら、これは不具合でもラッキーでもなく、住宅ローンの仕組みとしてそうなっているらしい、ということが分かってきました。この記事では、その仕組みを調べて分かったことを、自分の状況と切り分けながらまとめておきます。
※本記事は住宅ローンの一般的な仕組みを調べた記録であり、金融アドバイスではありません。ルールの適用有無や条件は金融機関・借入内容によって異なります。ご自身の判断は、契約書や返済予定表など、実際の契約内容に基づいて行ってください。
金利は上がった。でも毎月の返済額は変わらなかった
先に整理しておくと、私の状況はこうです。
- 変動金利で住宅ローンを借りている
- 昨年、その変動金利が引き上げられた
- しかし、毎月の返済額はこれまでと変わっていない
金利の上昇幅や借入額、返済額、残っているローンの金額といった具体的な数字は、この記事では書きません。ここで大事なのは数字そのものではなく、「金利が上がったのに、なぜ返済額は変わらなかったのか」という仕組みの部分だと思うからです。
最初にこれを知ったとき、正直「本当に大丈夫なんだろうか」と少し不安になりました。同じように感じている方もいるかもしれないので、調べて分かったことを順番に書いていきます。
変動金利はいつ見直され、いつ反映されるのか
まず前提として、変動金利は借りている間ずっと同じ金利というわけではありません。多くの金融機関では、年に2回、金利の見直しが行われるといわれています。4月と10月を基準にしているケースが一般的なようです。
ここでポイントになるのが、「金利が見直されるタイミング」と「その見直しが実際の返済額に反映されるタイミング」は、必ずしも同じではないという点です。金利自体は年2回見直されても、返済額の計算に反映されるのは別のタイミング、というのが一般的な仕組みのようです。
このあたりの時期や運用方法は、金融機関によって異なる可能性があります。「うちは年に2回のはず」と思い込む前に、自分が借りている金融機関の契約内容やホームページの説明を確認しておくと安心だと思います。
返済額が変わらない理由(5年ルール)
ここが、今回いちばん調べて「なるほど」と思った部分です。
多くの変動金利型の住宅ローンには、「5年ルール」と呼ばれる仕組みがあるといわれています。これは、金利が変動しても、毎月の返済額そのものは、約5年間は変えずに据え置く、という運用です。
つまり、金利が上がっても下がっても、5年ごとの見直しのタイミングが来るまでは、毎月支払う金額の数字自体は同じまま、ということです。私の返済額が変わっていなかったのは、この仕組みが働いていたからだろう、と理解しています。
ただし、このルールがすべての住宅ローンに一律で適用されるわけではないようです。金融機関によって扱いが異なりますし、返済方法の種類によっては対象外になることもあると調べていて分かりました。この点は後の章で改めて触れます。
変わっているのは内訳(元金と利息の割合)
ここで、大事な注意点があります。「返済額が変わらない=金利上昇の影響を受けていない」というわけではない、という点です。
毎月の返済額という「総額」は同じでも、その中身の内訳は変わっている可能性があります。住宅ローンの毎月の返済額は、ざっくり言うと「借りたお金そのものを返す部分(元金)」と「借りている間にかかる利息の部分」の合計でできています。
金利が上がると、同じ返済額の中で利息にあてられる部分の割合が増え、その分、元金を減らす部分の割合が減る、という調整が行われているようです。返済額という表面上の数字だけを見ていると気づきにくいのですが、ローンの残り方という点では、確かに影響を受けている、ということになります。
- 表面的な数字:毎月の返済額は同じ
- 実際の中身:利息の取り分が増え、元金の減りが緩やかになっている
「返済額が変わらないから安心」と単純に考えず、内訳がどう動いているかを意識しておいたほうがよさそうだ、というのが調べてみての実感です。
家計の中で「見えている数字」と「実際に動いている中身」がずれることがある、という点では、固定費の見直しにも似た側面があるかもしれません。
政策金利と住宅ローン金利のつながり(短期プライムレート)
「そもそも、なぜ変動金利は上がったり下がったりするのか」という部分にも触れておきます。
多くの銀行の変動金利型住宅ローンは、「短期プライムレート」と呼ばれる金利を基準にしているといわれています。これは、銀行が信用力の高い企業に対して短期間お金を貸すときの目安となる金利のことです。この基準金利が動くと、それに連動して各銀行の住宅ローン金利も見直される、という関係になっているようです。
そして、この基準金利は、日本銀行が決める政策金利の動きの影響を受けるとされています。実際、2026年6月には、日本銀行が政策金利を1.00%へ引き上げたという報道がありました。
こうした市況の動きは、以下の記事でも数字とあわせて振り返っています。 👉 【2026年6月】相場振り返り|日経平均70,062円・日銀1%利上げ・S&P500・ドル円162円・経済指標まとめ
政策金利の変更が、短期プライムレートを経由して、住宅ローンの金利にまで届くという流れです。ただし、この記事では今後の金利がどう動くかという予想はしません。あくまで「なぜ変動金利が動くのか」という仕組みの説明にとどめます。
次の見直しで何が起きるか(125%ルール)
5年ごとの見直しのタイミングが来ると、返済額そのものが更新されます。このとき、もう一つ知っておいたほうがよさそうなルールがありました。「125%ルール」です。
これは、5年後に返済額が見直されるとき、新しい返済額は、それまでの返済額の1.25倍を上限とする、という仕組みです。つまり、金利がどれだけ上がっていたとしても、5年後の返済額が一気に何倍にもなる、ということは基本的には起きない、と説明されています。
急激な負担増を和らげるための仕組み、という位置づけのようです。ただ、上限があるという話であって、負担がなくなるという話ではありません。次の章で、この点を掘り下げます。
125%ルールは上限であって、免除ではない
ここは誤解しやすいところだと感じたので、あえて一章使って整理します。
125%ルールは、あくまで「返済額の増え方に上限を設ける」仕組みです。金利が上がった分の利息そのものが、なくなったり、免除されたりするわけではありません。
返済額の上昇が抑えられている間、増えるはずだった利息の負担は消えているのではなく、後ろに繰り延べられている、という理解のほうが実態に近いようです。据え置かれた分は、形を変えてどこかに残っている、というイメージです。この「どこに残るのか」にあたるのが、次の章で触れる仕組みです。
なお、金融機関によっては、変動金利から固定金利へ切り替える場合など、一定の条件下でこの125%ルールの制限が適用されないケースもあるようです。この点も含めて、詳細は金融機関ごとに異なります。
未払利息という仕組み
5年ルールや125%ルールで返済額の急な上昇が抑えられている一方、金利の上昇幅が大きくなると、毎月の返済額だけでは、その月にかかる利息をまかないきれなくなる場合がある、といわれています。
このとき、返済額で払いきれなかった利息の部分は「未払利息」として扱われる仕組みがあるようです。未払利息が発生した場合、その分は完済時などにあらためて精算が必要になる、と説明されています。
今の私の状況で、これがすぐに起きるという話ではありません。あくまで「こういう仕組みが用意されている」ということを、知識として知っておく意味がある、という程度の話だと考えています。過度に不安がる必要はないと思いますが、知らずにいるより、知っておいたほうがいいと感じた部分です。
自分の契約で確認しておきたいこと
ここまで調べてきて、一般的な仕組みと、自分の契約の実際がどうなっているかは、分けて考える必要があると感じました。金融機関によって細部が異なる部分が多いためです。
自分の返済予定表や契約書で、次のような点を確認しておくとよさそうです。
- 自分の契約に5年ルール・125%ルールが適用されるかどうか(元金均等返済や、一部の金融機関の商品では適用されないこともあるようです)
- 自分の返済方法が「元利均等返済」なのか「元金均等返済」なのか
- 金利見直しの基準日と、それが返済額に反映される時期
- 返済予定表で、元金と利息の内訳がどう変化しているか
- 未払利息が発生していないか
私自身、この記事を書くために自分の返済予定表を見直して、初めて内訳の変化に気づきました。「返済額が変わっていないから大丈夫」で終わらせず、一度確認してみる価値はあったと感じています。
繰上返済か投資か、判断は変わったのか
金利が上がったことで、「繰上返済をもっと頑張ったほうがいいのか、それとも投資に回すお金の配分を変えるべきか」という点も、あらためて考えるきっかけになりました。
とはいえ、この記事の中で「こうすべき」という結論を出すつもりはありません。金利の上がり方も、家計の状況も、人によって違うからです。判断のための材料を集めることと、実際にどう判断するかは別の話だと思っています。
繰上返済と投資のどちらを優先するかという論点については、以前に自分なりの考え方を整理した記事があります。
繰上返済と投資、どちらを優先するかで迷ったときに考えたことをまとめています。 👉 住宅ローンは繰り上げ返済すべき?それともNISA?【変動金利・我が家の結論】
金利が上がったからといって、その記事で書いた考え方の軸が大きく変わったわけではありません。ただ、「返済額は同じでも、内訳は変わっている」という今回の気づきは、判断材料の一つとして意識に加えておこうと思っています。
※住宅ローンの返済方針も投資も、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。投資は元本保証ではなく、損失が出る可能性もあります。
まとめ
「金利は上がったのに、返済額は変わらなかった」という出来事の裏には、5年ルールという仕組みがありました。ただし返済額が同じでも、元金と利息の内訳は変わっていて、5年後の見直しには125%ルールという上限が、その先には未払利息という仕組みがあることも分かりました。
これらのルールが自分の契約にそのまま当てはまるかどうかは、金融機関や返済方法によって異なるようです。「たぶんこうだろう」で済ませず、自分の契約書や返済予定表を一度確認しておくと、今後の金利の動きに対しても、落ち着いて向き合えるのではないかと感じています。
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資産マシマシおやじ
都内会社員・48歳
- 📅 40歳から投資スタート(投資歴8年)
- 👨👩👧👦 子供2人(8歳・5歳)・住宅ローンあり
- 💰 世帯年収:約650万円
- 📊 投資手法:NISA・高配当株
- 🏄 趣味:サーフィン・ラーメン食べ歩き